 |
おすすめ度: ※ カスタマーレビューは他のお客様により書かれたものです。ご購入の際はお客様ご自身の最終判断でご利用ください。
|
|
|
 |
0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この方の本は信用できます 2008-04-20
このかたの書いた本はわかりやすいし現状をしっかり認識していると思います。
東洋経済のおすすめの本の上位に必ず顔をだします。
「円の足枷」で日本の景気回復を円安だから円高になったときに注意が必要であることが書かれてあったのですが2008年をみるとそのことがただしかったと思うかたは多いと思います。
インフレへの政策レジューム転換がかぎになっているというリフレ派のかたですが、昭和恐慌時から高橋財政までの成功までしか書かない作者が多い中で戦前まで筆を進めていることは大切であると思います。
なぜなら個人的にいくら景気がよくもわるくも人間は感情の生き物であるからです。
戦前の計画経済までを範囲に入れた論文がもっと多数出版されないとおかしいと思います。
|
 |
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
歴史は繰り返す 2007-05-13
デフレはようやく終息したといわれているが、原油高や鋼材などの原料高、さらには最近のバイオエタノールの需要増に伴う穀物高にもかかわらず、物価は沈静している。不思議な現象である。いまだ、デフレは完全には終息していないような気がする。
本書は、表題のとおり、過去のデフレ期の歴史分析から今回のデフレを分析し、その処方箋を述べたものたものである。
著者によれば、日本経済が未曾有の景気後退に見舞われた「失われた10年」は、政策決定者による意図的につくられた円高によるところが大きいという。
また、デフレから脱出するためには、インフレターゲットが必要であったが、政策決定者にとっては、まったく頭になく、これもデフレが長引いた原因の一つであるとしている。これは、約70年前の高橋是清氏の時代までさかのぼる。「歴史は繰り返す」わけである。
70年前のデフレが終息したのは、日銀の国債引き受けであったところは何か象徴的である。
|
 |
15人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
歴史分析の意義 2006-07-16
幕末以来の日本の経済政策を「政策レジーム」という視点から分析する。著者は、歴史分析の意義について、現代のマクロ経済学は、情報処理能力の飛躍的な発達により、ミクロ的基礎を有するマクロ経済モデルによる政策シミュレーションが可能になったが、政策の採用プロセスには、政治プロセスや政策思想など数値化されない要素が働くことや、経済主体の期待形成プロセスには、過去における「経験知」や思想、哲学などが反映されているはずであり、歴史的な実証分析は、必ずしもその重要性を失ってはいないと述べる。実際、本書に取り上げられた時代の動きは、容易に、現代にも重ね合わせてみることが可能である。しかも、現代の経済論議の中で、このような過去の「経験知」が、いかに顧みられることなく進んでいるかということを強く認識することになるだろう。
松方財政の成功は、決して、いわゆる「創造的破壊」によってもたらされたものではなく、井上財政の失敗は、正に、その誤りを示す実例となっている。「創造的破壊」論の誤りという事実は、日本の雇用システムを「破壊」することが新たな雇用を生み出す、といった一部にみられる動きに対する批判にも成り得るものである。一方、高橋財政におけるリフレ過程では、再配分政策に消極的な姿勢をとったため、結果的に景気回復の恩恵を受けることの出来ない層を生じさせ、このことが「大東亜共栄圏レジーム」の台頭を招くこととなる。このような事実の一つ一つを虚心坦懐に検討することは、昨今の格差論議において有益な答えを導く上でも重要なことといえるのではないか。
|
 |
12人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「通貨」で負けた日本、そして歴史は繰り返すのか? 2006-06-29
1冊の本で数々の知的刺激を受けます。特に、太平洋戦争直前の日本史に興味のある人にはお勧めです。数々の刺激のうち、個人的に興味深かったのを取り上げると
刺激1:一般的に松方正義の行った、いわゆる「松方デフレ」は成功例として語られますが、むしろ、やらないほうがよかった、彼の功績は別のところにあることがわかります。
刺激2:左右を問わず大正期には「日本資本主義の行き詰まり論」が叫ばれ、その1つの解決として、中国への侵略が正当化されたわけだが、実態として、全く行き詰まってなどいなかったということ。
当時「余剰人口」を抱えているということが前提であり、そのための満州への領土拡大が正当化されたわけだが、そのときの「余剰」といわれた人口とはたかだか6000千万人にすぎなかったこと。これは逆にいえば、1億2千万人もいて、人口減少で大騒ぎしている現在が果たして、正しい認識に基づくものかを疑わせるのに十分な前例といえる。
刺激3:満州から華北への拡大政策をすすめた当時の日本は、国民党政府とそのバックの英米に対して、いわば円経済圏を築かんと、経済戦争をしかけたが、それだけの資本力がなく、その時点で「経済戦争」で敗北していたこと。いわば、その後の太平洋戦争すら、おまけに過ぎないともいえること。(なにかと話題になる石原完爾がこれを認めていることがおもしろい。)
全体を通して、日本という国は「通貨制度」というものにまったく無理解であり、その失敗が太平洋戦争の破滅へと突き進むことになったということです。
最後に、今の日本はどうなのかということが問われています。その答えが「近世すら超克していない」というのは、いまだに金融=虚業という新井白石以来の考えにとらわれている現代日本人への警鐘でもあります。
|
 |
14人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
現状分析の為にどうぞ 2006-06-27
さて、本書が経済学の本なのか、歴史書なのかは別として内容は昭和恐慌の分析およびそれまでの過程などを書いた本です。景気拡大と報道がされているが未だに実感が湧かないこの状況。高橋財政等はこれからの日本経済の今後を運営する際には非常に示唆に富む内容だと思います。一般的には高橋財政は軍部を暴走させ、15年戦争へと向かったとされていますが、今の日本経済ではこの高橋財政こそが有効ではないでしょうか。方向性を示せばこの状況かた抜け出せることが出来ます。まや、これらの財政までの過程を辿ることによって誤った政策を行わせる要因とは何かを学ぶことが出来ます。現に世界大恐慌からいち早く抜け出したのは高橋財政を実行した日本であることは実証されています。この本を読んで大いに考えてもらいたいです。
|